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2024.11.22 (Fri)
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Updated
2010.01.17 (Sun)
2010.01.17 (Sun)
この物語はフィクションです。
全てはメイプルストーリーの世界観を基にした架空の物語です。
──────これはまだ暗黒の魔法使いが猛威を振るっていた頃のお話。
町外れにある小さな修道院に、一人のシスターがおりました。
彼女は身寄りのない孤児を見つけては連れて帰り、育てていました。
時間があれば町へと赴き、孤児を引き取ってくれる方を探しましたが、成果はありませんでした。
彼女は気づいていたのです。
遠くないうちに、この修道院が襲われる事を。
静まり返った修道院の中。
子供達は、いつもお世話になっている彼女の言葉を一言も聞き漏らすまいと集中していた。
シスター:最初に、何故このような町外れに修道院が建てられたのかを説明しないといけません。
彼女は淡々と話し始めました。
シスター:この修道院のある土地には、魔力を増幅させる力があるのです。
シスター:どうしてそんな事が起きるのか分かりません。
何故このようなことが起きるのかは、彼女がいくら調べても分からなかった。
しかし、原因は不明でも確かに魔力は増幅される。だから・・・、
シスター:私の父は、その不思議な力を有効に使おうと修道院を建てました。
魔力を増幅させるこの土地で神に祈れば、より強い恩恵を受けられると信じて。
シスター:私と父は、日々祈り続けました。結果、修道院にはモンスターが寄り付かなくなりました。
祈る事で、聖なる力が生まれ、土地によって増幅される。
こうして、修道院に住む彼女と父は守られていたのだった。
子供達:・・・?
だが、ここで子供達は一つ疑問を抱いた。
今までこの修道院に住んでいて、彼女の言う『父』を見た事がなかったのだ。
子供達が聞こうとしてるのを察して、彼女は言葉を続けました。
シスター:私の父は病に侵されて亡くなりました。貴方達と出会う前の事です。
子供達:!!!
シスター:・・・ですが、問題はそれからでした。
悲しみに浸る間もなかった。
父が死んでから、急にモンスターが現れるようになったのだ。
必死に祈っても、現れるモンスターは増えるばかり。
この土地の魔力を増幅させる力がなくなってしまった?父の死と同時に?
それはいくらなんでもおかしかった。
・・・だから、彼女には原因が分かってしまった。
シスター:どうやら私には・・・聖職者としての素質があまりなかったのです。
子供達:!!!!!!
どんなに魔力を増幅させる土地でも、根本的な魔力が少なければその力は弱まる。
今までモンスターが寄り付かなかったのは、主に父の力だったのだ。
子供達に聖職者としての素質があるかもと考え、一度試した事もあった。
・・・だが、残念な事に子供達にも聖職者の素質はなかった。
シスター:・・・聖なる力が弱まったこの土地を、暗黒の魔法使いが目を付けました。
この土地は魔力を増幅させる。
つまり、聖なる魔力も増幅させるが・・・闇の魔力も増幅させるのだ。
シスター:おそらく今夜、この修道院はモンスターに襲撃されるでしょう。
父が死に、祈りは通じず、町の人間に冷たくされる・・・もう心は限界だった。
彼女は無力であり、彼女に対して世界は無情だった。
子供C:お、おねえちゃん・・・あの・・・、
ここで初めてシスターに対し口を挟んだ。
子供C:なんで・・・私たちを拾ってくれたですか・・・?
自分達のせいで辛い事もあっただろう。
日々の生活が随分苦しくなっただろう。
それだけ悲しい目に遭っていて、彼女は何故他人に優しく出来るのか理解できなかった。
女の子の質問に対し、彼女は力なく笑い・・・言った。
シスター:私も・・・孤児だったんですよ。
子供達:!!!!!!!!!!
全員、彼女に抱きついた。
・・・独りだった時の辛さを知っているから。
父と呼んでいたあの人に拾われた時、私は本当に嬉しかったから。
だから、今度は私がその立場になりたかった。
しかし、一緒に過ごしてる間に彼女は気づいた。
・・・彼女もまた、子供達の笑顔に救われていたのだ。
シスターoO(・・・父も、そうだったのでしょうか・・・?)
だとしたら嬉しい、そう思った。
ワーワーと泣き出した3人の孤児を強く抱きしめ返す。
シスターoO(ごめんね・・・私がもっと強ければ・・・っ!)
力なき自分を呪った。
力ある人間に憧れた。
だが、皆が泣いている状況を破ったのは、
ゴオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!
すぐ外から聞こえる、モンスターの雄たけびだった。
シスター:・・・っ!さぁ早くここから逃げなさい。力無き私でも、貴方達が逃げる時間くらいは作れます。
子供A:何言ってるんだよ!ねぇちゃんも一緒に逃げようよ!!
子供B:お姉ちゃん置いていくなんて嫌だよぅ;;
嫌がる子供達だが、それを無視して逃がす準備を始める。
シスター:・・・私はやるべき事があります・・・この修道院のシスターですから。
修道院に残っていた聖水を取り出し、子供達に振りまいた。
そして、父に習った魔よけの呪文を唱える。
シスター:町に行けば何とかなるでしょう・・・本当は引き取ってくれる人を見つけておきたかったのですが・・・。
子供C:・・・い、いやです・・・!お、おねえちゃんと一緒がいいです・・・っ!!
シスター:駄目よ。
本当は・・・私も一緒に行きたい。
でも、モンスターを修道院におびき寄せないと子供達が逃げれない。
子供達を拾った責任を、私は最後まで全うするんだ。
シスター:・・・2人とも、ちゃんとこの子を支えてあげるんですよ。
子供達:おねえちゃん!!
バタンッ!!
半ば無理やり、子供達を裏口から追い出した。
泣きながらも町の方へ逃げていく子供達を窓から見て安心した。
シスターoO(これで・・・もう、思い残す事はありません・・・)
すでに私は一度救われた。
それだけでも、十分な奇跡。
これ以上を望む事なんて・・・、
シスターoO(・・・せめて最後までシスターらしく祈りましょう。)
モンスターに対する、彼女の最後の抵抗が始まった。
続く(第六話へ。)
あとがき
ここまで読んだ下さった方々ありがとうございます。
はい、なんだかんだで第5話です。
書いてて楽しいんで時がたつのが早いです。
コメントしてくれている方が結構いて嬉しいです。
たきゃひろさん、ときさん、スノちゃん、うらるさん、
愛盗賊#@さん、あーこぽんさん、NONAMEさん、
(一緒くたにしてすみません;;)
応援コメントありがとうございますっ!!
頑張って完結させるんで気長にお付き合い下さい;;
今日はこれにて。
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無題
いつのまにやら もう 5話ですね...!
面白くって面白くって どんどこ読んじゃいます!
でも 花火様の ほうも どんどこ 書いてくれて
とっても 嬉しいです...!w
なんだか 完結して欲しくないような
面白さですけど 御話に 終わりっていうのは
付き物ですからねえ... 悲しいです><。
書いてるのが 楽しいと思える 御話だからこそ
こんなに 面白い のでしょうかね...!
お次の 御話も わくわく しながら まってます!
面白くって面白くって どんどこ読んじゃいます!
でも 花火様の ほうも どんどこ 書いてくれて
とっても 嬉しいです...!w
なんだか 完結して欲しくないような
面白さですけど 御話に 終わりっていうのは
付き物ですからねえ... 悲しいです><。
書いてるのが 楽しいと思える 御話だからこそ
こんなに 面白い のでしょうかね...!
お次の 御話も わくわく しながら まってます!