2024.11.22 (Fri)
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2011.03.03 (Thu)
長い間やってきたメイプルストーリー。
このゲームはクソゲーだ。
真面目な奴ほどバカを見る。
毎日必死で狩ったところでマクロやチート共は労せず高みへと上っていく。
この理不尽な怒りをばら撒きたい。
・・・ならばぶつけよう、人にぶつけよう。
こうして俺は、横師になる決意をした。
手ごろな相手はいないものか?
そう思って狩り場を巡る。
コイツは?・・・ダメだ、かなり強い奴のサブくさい。
ならコイツは?いや、あのギルドは廃人ばかりだ。
・・・いた。
こんな過疎狩り場で一人のうのうと狩ってやがる。
多分、初心者だ。
コイツに決めた、ずっと粘着してやろう。
こんなクソゲー早くやめたくなる様に、ずっと妨害してやろう。
さっそく狩り始める。
コイツにまとわりついて、狩りを思いっきり妨害する。
PSには自信がある。
ゲームを始めたばかりの初心者じゃ追いつけまい。
案の定、コイツはまともに狩る事が出来なくなった。
ざまぁみろ。
メイプルなんかやめちまえ。
そう思いながら横を続ける。
でも、コイツはchさえ変えようとしない。
変な奴だ。
・・・まずい、もう落ちる時間だ。
ログアウトした。
次の日、すぐにアイツをサーチして居場所を特定。
粘着を始める。
狩り場で顔を見せると、
コイツはあろう事か笑ってみせた。
ふざけやがって。
チッ、Lvも上がってやがる。
今日はもう少し長くログインできるからずっと付きまとってやる。
狩りを始める。
当然コイツがモンスターを狩れなくなった。
しかし、何も言わない。
・・・?なんだコイツ、俺の動きを真似しようとしてるのか?
なめやがって、初心者が簡単に出来るわけないだろ。
1回や2回意識して出来たとしても上手く狩りに混ぜないとダメなんだよ。
クソ、もう時間か。
ログアウトした。
次の日。
昨日と同じようにアイツをサーチして場所を特定。
いた、性懲りもなくまた過疎狩場か。
現地へと向かう。
フン・・・前より少しだけ上手くなってるが下手糞だ。
アイツがコッチに気づく。
「こんばんわ。」
当然無視した。
そして横を始める。
コイツ、元々アクション上手くないな。
沸き方も分かってない。
邪魔をするのは容易だった。
横を続けていると様子が変わった。
狩りをしている俺の動きをコイツが真似しようとしている。
・・・やっぱりコイツ、アクション上手くないな。
俺は持てる限りのPSを尽くし俺の狩りを見せ付けた。
すると、珍しくコイツが喋った。
「狩り、すごく上手だね。」
・・・。
「コツとかあるの?」
・・・。
「どうやってジャンプしながら攻撃するの?」
・・・。
「そのスキルかっこいいね。」
ああもう。
「黙れ。話しかけるな。」
コイツはそれ以上何も言わなかった。
同じような日々が続いた。
少しずつ、アイツは狩りが上手くなっていった。
コイツまさか・・・、
俺は初めてコイツに話しかけた。
「お前、横って知ってるか?」
「横ってなに?」
やっぱりか。
「人の狩っているマップで勝手に狩り始めることだよ。」
「うん。」
「お前な、これは悪い事なんだよ。」
「なんで?」
「なんでって・・・そりゃ最初に狩り場にいた人が所有権持てるからだろ。」
「ふーん。」
「お前・・・意味分かってるのか?」
「うん。」
「なら、今までずっと横してた俺に言いたい事はないのか?」
「ん~じゃあ、ありがとう。」
「は?」
意味が分からない。
ここで何で『ありがとう』なんだよ。
コイツ本当のバカか?
「だって、君を見ていたおかげで狩り上手になれたし。それに君しか知り合いいないし。」
「ゲーム良く分からないからクエストやってたんだけど一人でやっててもなんか退屈だし。」
・・・。
「だから私、君が来てくれるの凄く楽しみだよ。」
楽しい?俺といるのが?
なに言ってるんだコイツ。
俺は横しているんだぞ?
分からない、全然わからない。
・・・でも、
嗚呼、何でこんなに嬉しいんだろう?
狩りをやめた。
落ちる時間になったからだ。
コイツもそれが分かったらしい。
「また明日もくる?」
・・・。
「ノシ」
初めて意図して返事をした。
次の日、最初にしたのはやはりアイツの名前をサーチする事。
なんだアイツ、今度はあのクエストしてるのか。
現地へと向かう。
「あ、こんばんわ。」
「クエストか?」
「うん。」
・・・。
「手伝ってやる。」
「いいの?」
「ああ。」
グル招待を送る。
「初めてグループ組んだよ。」
「そうか。」
「よろしくね。」
「yr」
PTスキルをかけた。
それだけでアイツは喜んだ。
「ごめんね。私、君にかけられるスキルもってないや。」
「どうでもいい。」
「強くなったらきっとかけれるよね。」
「かもな。」
狩りを続ける。
「やっぱり上手だね。」
「まぁな。」
「コツとかあるの?」
「ずっと狩ってればその内上手くなる。」
「ジャンプしながらスキル出せないよ?」
「ジャンプとスキルほぼ同時に押せ。スキルはわずかに遅くな。」
「そのスキル、カッコ良いよね。」
「コレがしたくてこの職選んだ。まだMAXじゃないけどな。」
色々教えた。
アイツは少しずつ強くなった。
狩りも上手になったし、装備も少しずつ整えていった。
そんなある日、コイツから初めて交換窓がきた。
「どうした?」
MBが載せられる。
「色々教えてくれてありがとう。」
「お前、これどうしたんだ?」
「これあげるよ。」
かなりのレアアイテムだ。
「いいのか?高かっただろ?」
「うん。君に使って欲しいんだ。」
・・・。
「おお~おめでとう~。」
「あり」
貯めていたSPを振る。
「ちょっとこい。」
近くの狩場に移動する。
「スキル見せてやるよ。」
「でもそろそろ時間だよね。」
「ちょっと位大丈夫だ。」
MAXになったそのスキルを存分に振るった。
「すごいね!」
強くなったスキルを見てアイツは喜んだ。
その後親に怒られて落ちた。
次の日、昨日の罰としてPCを使わせてもらえなかった。
アイツまたクエストやってるのかな?
アイツ寂しがってないかな?
・・・お礼、言わないとな・・・。
次の日、家に帰ってきてすぐログインした。
もう何度この名前でサーチをかけただろうか。
いた、珍しく狩場にいないな。
現地へと向かう。
「よお。」
「・・・。」
「どうした?」
なんだ、様子がおかしい。
いつもならコイツから話しかけてくるはずだ。
何で装備を持っていない?
疑問も解消しないうちにコイツが落ちた。
「どうしたんだアイツ・・・」
すると再びコイツがログインした。
「あ、良かった。昨日こなかったから寂しかったよ。」
「おい。さっきは黙って落ちること無いだろ。」
「え?私今ログインしたんだけど。」
「なんだと?」
・・・まさか・・・、
「・・・お前、装備どうした?」
「あれ?なくなってる。」
・・・。
真面目な奴ほど馬鹿を見る。
確かに俺はそう思った。
でも神様。
コイツが何をしたって言うんですか?
俺みたいなバカ野郎に笑いかけてくれるすげぇ良い奴なんですよ。
怒り狂うのはまだだ。コイツに教えてやらないと・・・。
「パス抜き・・・」
「パス抜き?」
「そのキャラ、いやIDはもうダメだ。他の奴に知られた。」
「うん。」
「だからそのキャラは捨てないといかん。」
「そっか・・・ごめんね。」
・・・は?
「何でごめんなんだ?」
嘆かないのか、腹は立たないのか。
「だって、もう少しで君にPTスキルかけられたのに。」
・・・泣いた。
飯を作っていた親が驚くくらい全力で泣いた。
「じゃあ、私新しいID用意してくるね。」
「今度はもっと難しいヤツで紙にメモしておけよ。」
「うん。いつも色々教えてくれてありがとう。」
感謝するのはコッチの方だ。
お前のおかげで毎日が楽しかった。
MB高かっただろ?まだ俺お礼してないぞ。
お前にしてやりたい事が沢山あるんだ・・・!!
簡単なことだったんだ。
誰かと一緒にいるだけで、メイプルはすげぇ楽しいんだ。
別にLvとかどうでもいいんだ。
いつか追いついてくれることを夢見るのも悪くない。
「こん~今日はちょっと早いね。」
「まぁな。」
真面目な奴ほど馬鹿を見る。
俺はそんな馬鹿に救われた大バカ野郎。
「ねぇ、今日はあそこで狩ろうよ。」
「おk」
「新職どう?楽しい?」
「ああ。」
「君のメインのLvまで行けるかな?」
「いけなくても良いさ。」
「ありがとう。」
「・・・行くぞ。」
マクロ、チート、詐欺、RM取引。
この世界は汚い。
でも俺は、
アイツのような馬鹿を大切にしたいと思う。
─────それじゃあ狩り、始めるか。
─────うん!
※この物語はフィクションです。
やはり今のメイプルはビッグバンがあったとは言え初心者には易しくない世界なのですね。
先人の僕達にできることは不正撲滅なのでしょうか?
主みたいに初心者と触れ合っていくのも大切なのでしょうか?
それを考えながらこれから「横」や「不正」について考えていきたいと思いました。
この物語を読ませてていただき、とても感動しました。
当たり前のことですが、初心者の方や火力が低い人でも楽しくプレーできるようなメイプルであって欲しいです・・・
ブログがんばってください!!
応援しています^^
極端な例、レアケースではありますが、ダイレクトに強く心に突き刺さる内容でした。
現状をただただ悲観した内容のブログが多い中、忘れていたものを思い出せたような気がします。
ありがとうございました。
メイプルの原風景だね
確かに、自分が始めた頃のメイプルは、こんな感じの風景がいっぱいあったような気がする
今はなくなってしまった「初心者物語」に匹敵する名作だよ
追伸:
また、ホンテにいらっしゃい
そして、早くナインスピリッツの仔龍に会いにいってらっしゃい
厳密に言うと、底辺は変わらず、上限だけ際限なく伸びてしまっているという感じでしょうか。
今のメイプルに対し何をするのがベストなのかは俺も分かりません。
真剣に考えてくれる人がいる限り、どんなに荒れてもメイプルは大丈夫だと思います。
>紅葉さん。
ありがとうございます^^
SDTに友達を誘って一緒に狩るだけでも全然違いますよb
良ければ俺のやっている狩り勝負とかしてみてくださいな^^
>NONAMEさん。
初コメありがとうございます^^
少々極端なお話だと思いますが、
「想像できる可能性は、起こりうる現実である。」
このようなドラマを作るのも俺たちプレイヤーなのですよ?w
応援ありがとうございますb
きまぐれで凄くサボったりするけど良ければまた来てください^^;
>キョウとうさん。
おひさです~^^
(や、やべぇ、いつコメントくれたか覚えてないぞ;)
>いい話すぎて泣いた僕です←
そのコメントに泣いた俺です←
いや、その点についてはちょっと違います。
彼も素直に一緒に狩ろうと言えれば良かったんですよb
彼を壊したのが人ならば、彼を救ったのもまた人だったです。
まぁ、横なんて言葉が無くなるほうが良いと思いますけどね^^;
>こしゃろんさん。
まさかお礼を言われるとは・・・恐縮です^^;
そうですね、確かにこのようなケースは非常に少ないと思います。
この物語は今話題のショウkunnを中心としたあの話題によって生まれました。
沢山のブログが取り上げていますが、この話題すげぇ嫌いなんです。
だってつまらないでしょ?
だから俺なりの形で気持ちを書きました。
この物語から何かを感じてくれたなら、我ながら僥倖です^^
>MsxMrさん。
ありがとうございます^^
貴方のように感動してくれる人がいるからメイプルは素晴らしいのだと思います。
>iidakoさん。
コメントありがとう~^^
また見に来てね^q^
>BEさん。
お褒めの言葉ありがとうございます^^
そうですね、昔はコレに近いエピソードがもっと沢山あったような気がします。
「初心者物語」ですが、サイトは無くなりましたがスレは残ってると思いますよ?
匹敵するって、ちょっと褒めすぎかと・・・w
熱心にホンテ誘っていただきありがとうございます。
ホンテについては俺もまだまだ書きたい事がありますので、色々落ち着かせてからお邪魔しますね。
>サムシさん。
そうですね、たまにいますよね。
超初心者とでも呼びましょうか(笑)
応援ありがとうございますb
>櫻一丸さん。
あれこれ考えるのも良いですけど、初心を忘れるのは良くないって事ですね。
良いモノ嫌なモノみなひっくるめてメイプルの文化みたいなものですなw
コメントありがとうございました^^
1年ぶりにめいぽしたくなってきました
どこの世界でも、現実でもゲームでも真面目が馬鹿を見るというのは共通なのでしょうがね…
現実ならともかくゲームの中くらい楽しくやれればいいのでしょうけどね
お久しぶりです。
大盗賊物語から読んでるものです。
やはり、花火sの書く物語はすごく心に残って、とてもスキです^^
考えさせられますよね、これを読むと...
自分も始めたばかりの時、唐突にグループ誘われて、初めてグループ組んだときに、PTスキルをもらって、"自分もいつか、何かスキルかけてあげたいな"なんて思ってましたね・・・
ほんと、初めてメイプルをやった気持ちに帰った様な感じです
その友達のブログリンクってのが凄い気になるんですけどw
引退しているプレイヤーもこのブログ見に来てくれるんだな・・・とか思いましたww
楽しくやっていたい人が多いから、この物語のコメント数が凄い事になってるんじゃないかなと思います。
>A NAMEさん
お久しぶりです^^
またのご訪問ありがとうございますb
大盗賊物語完結して無くて申し訳ないです;;
やばいなぁ、色々たまってるなぁ^^;
俺にもルディクエでヘイストを皆にかけてとても感謝された思い出があります。
些細な事かもしれませんが、とても大切な事じゃないでしょうか。
やはり初心は忘れてはいけないと思います。
この物語を読んで何かを感じてくれたなら僥倖ですb
一応、勘違いしているかもしれないので補足。
この物語はフィクションですよー^^;
あ、俺について言ってるかな。
見つかりにくいだけで結構いると思いますよ。
まぁ俺は目立ちたがりやなのでw
ネットの世界まで人の悪徳に染める事は無いと思います。
とってもいい物語ですねヾ(´▽`*)ゝ
ちょっと涙してしまいました・・
私のメイプルでの最初の友はきのこ神社で
道にまよってるところを助けてくれた人でした。
その人のおかげでいろいろな人と出会えました。
今も繋がっています。
初心忘るべからずですね(`・ω・´)キリッ!
ブログ頑張ってください。
ありがとうございました。
>むぽくん
大丈夫だ、書きながら俺も泣いてたからb
>あちゃさん
初コメありがとうございますb
やはり人それぞれの物語があるのですね。
人との出会いこそがオンラインゲームの楽しみだと思います。
応援ありがとうございますb
>りりぃさん
大型パッチやビックバンが来てプレイヤーは随分と振り回されてますからね。
そんなときこそ、マイペースを貫く事が大切じゃないかと。
こちらこそご訪問&コメントありがとうございましたb
>くをん
そうですフィクションなんです(笑)
ですが、この物語には俺の想いが宿っています。
それはフィクションでも紛い物でもありません。
この物語を読んで、何かを感じてくれたのならば俺としては僥倖ですb